中小企業の売上管理が大事な理由
中小企業の取引は、商品を納品したりサービスを提供した後に請求書を発行し、翌月末や翌々月末に代金を受け取る「掛け売り」が基本です。売上が伸びれば伸びるほど売掛金も膨らみ、帳簿上は利益が出ているのに手元資金が足りない——この「勘定合って銭足らず」が、中小企業の資金繰りを圧迫する大きな原因です。
たとえば月末に売上を計上しても、入金は2ヶ月後。その間に仕入代金や人件費、外注費の支払いが先に来ます。売上が好調な時期ほど運転資金が必要になるという、ちょっと直感に反する状況が生まれます。売掛金の残高を正しく把握し、入金状況を管理していないと、資金ショートの兆候を見逃すことになります。
請求書の発行はマネーフォワードで一元化する
売上管理で一番大事なのは、請求書の発行と売掛金の計上を同じ場所でやることです。Excelで請求書を作って、別途会計ソフトに売上を手入力する、というやり方だと転記ミスが起きますし、入金消込も手作業になります。
おすすめはマネーフォワード クラウド請求書で請求書を発行し、マネーフォワード クラウド会計と連携する方法です。請求書を作った時点で売掛金の仕訳が自動的に作成されるので、計上漏れが起きません。入金予定日も請求書に記入しておけば、期日管理もマネーフォワードの画面上で完結します。
この流れをまとめると、次のようになります。
- マネーフォワード クラウド請求書で請求書を発行する — 得意先・金額・入金予定日を記入しておく
- 会計ソフトに自動で仕訳が作成される — 売掛金の計上漏れが起きない
- 銀行口座の入金データを自動取り込みし、請求書と突き合わせる — 入金消込もほぼ自動で、差額が出ればすぐにわかる
- 入金予定日を過ぎても入金がなければ確認する — 未入金の請求書は一覧で見えるので、すぐに気づける
Excelで売掛金管理表を別途作るくらいなら、マネーフォワードに寄せてしまった方がずっと楽です。得意先別の売掛金残高も、エイジング(滞留期間)も、会計ソフトの画面で確認できます。
入金遅延は翌月の月次決算までに把握する
売上管理で一番大事なルールは、入金期日を過ぎた売掛金を放置しないことです。「忙しくて確認していなかった」では済まない金額が積み上がるのが、中小企業のリスクです。
マネーフォワードの請求書機能を使っていれば、入金予定日を過ぎた請求書が一覧で表示されるので、経理担当者が毎回Excelを開いて突き合わせる必要はありません。入金期日から1週間を過ぎても入金がなければ、まず得意先に確認の連絡を入れます。事務手続き上のズレであれば問題ありませんが、得意先の資金繰りが悪化しているサインの場合もあります。未回収の発見が1ヶ月遅れるだけで、回収不能のリスクは大きく跳ね上がります。
| 入金遅延の把握タイミング | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 入金期日の翌週に確認 | 遅延を即座にキャッチでき、得意先への連絡も自然にできる | 経理担当者の手間がかかる |
| 月次決算のタイミングで確認 | 月次の消込作業とあわせて効率的に処理できる | 最大1ヶ月のタイムラグが生じる |
| 期末にまとめて確認 | 確認頻度が少なく工数は最小 | 回収不能が発覚しても手遅れの可能性が高い |
マネーフォワードで入金消込を日々の業務に組み込んでおけば、「入金期日の翌週に確認」が無理なく実現できます。銀行口座の入金データは自動で取り込まれるので、経理担当者がやるのは差額や不一致のチェックだけです。
経費の支払いは売上入金口座から出さない
「入金口座にお金があるから」と、そこから仕入代金や人件費を支払うと、売上の入金実績と口座残高がズレます。経費の支払いは経費支払い専用口座から行い、売上入金口座は「入金を確認する」ためだけに使うのがおすすめです。
こうすれば、売上入金口座の明細がそのまま入金記録になり、消込作業もシンプルになります。マネーフォワードに銀行口座を連携しておけば、入金口座の明細が自動で取り込まれるので、請求書との突き合わせもスムーズです。
口座の使い分けを整理すると、次のようになります。
| 口座の使い方 | 入金管理への影響 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 入出金を1つの口座で管理 | 入金と支払いが混在し、消込が難しい | 避けたい |
| 入金用と支払い用を分ける | 入金口座の明細で消込ができ管理しやすい | おすすめ |
| 得意先別に入金口座を分ける | 管理口座が増えすぎて煩雑 | やりすぎ |
| 目的別に4口座を使い分ける | 入金管理に加え、納税・借入返済の資金確保も可能 | おすすめ |
帳簿と証票の保存期間
売上台帳、売掛金元帳、請求書控え、通帳、領収書などは、法人税法上原則7年間の保存が義務付けられています。欠損金(赤字)が生じた事業年度の帳簿書類は10年間の保存が必要です。月ごとにファイルに分けて整理しておくと、後から探す手間が省けます。
請求書のPDFや銀行の入出金明細など、電子取引のデータは電子帳簿保存法に基づき電子データのまま保存する必要があります。紙に印刷しただけでは認められないので注意しましょう。
当事務所のサポート
「売掛金の管理が追いつかず、月次決算がいつも遅れる」「経理担当者が一人で、入金消込まで手が回らない」——そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
当事務所では、中小企業の売上・入金管理の仕組みづくりから、マネーフォワードの導入支援、経理体制の構築サポートまで対応しています。口座の使い分けや入金消込の手順など、会社の規模や取引先の数に合わせたアドバイスをお伝えします。初回のご相談は30分5,000円〜です。
