Excel管理からクラウド会計ソフトへ
「月次の数字がなかなか固まらない」「経理担当者が休むと業務が止まる」――中小企業の経営者からよく聞く悩みです。日々の業務に追われながら正確な帳簿を維持するのは、経理担当者にとっても大きな負担ですよね。
クラウド会計ソフトを導入すると、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳まで提案してくれます。手入力の手間が減るだけでなく、入力ミスも防げるので、記帳にかける時間を月に数時間は短縮できるケースが多いです。
中小企業の経理は、売上・仕入だけでなく人件費や外注費、設備投資など取引の種類が多岐にわたります。だからこそ、自動仕訳と部門管理ができるクラウド会計ソフトとの相性がとても良い業態です。
会計ソフトを選ぶときの3つのポイント
部門管理・プロジェクト管理への対応
中小企業では、部門別やプロジェクト別に損益を把握したいケースが少なくありません。部門タグやプロジェクトコードを仕訳に付与できるか、部門別の試算表を出力できるかは、事前に確認しておきたいポイントです。
税理士・会計事務所との共有機能
顧問税理士にリアルタイムでデータを共有できれば、月次チェックや決算作業がスムーズに進みます。アカウント共有の方法、権限設定の柔軟さ、税理士側の対応状況を確認しましょう。
経費精算・請求書との連携
会計ソフト単体ではなく、経費精算や請求書発行と連携できるかどうかも重要です。バラバラのツールを使っていると二重入力が発生し、かえって手間が増えてしまいます。
3大クラウド会計ソフト比較
| 項目 | freee会計 | マネーフォワード クラウド会計 | 弥生会計 Next |
|---|---|---|---|
| 最安プラン(年払い) | スターター 年49,320円 | スモールビジネス 年53,760円 | エントリー 年34,800円 |
| 部門管理対応プラン | スタンダード 年80,820円 | ビジネス 年77,760円 | ベーシック 年50,400円 |
| 経費精算・請求書連携 | 全プラン対応 | 全プラン対応(12サービス込み) | ベーシック以上 |
| 銀行・カード自動連携 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 税理士アカウント共有 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 電話サポート | 全プラン対応 | ビジネスプラン以上 | ベーシックプラス以上 |
| 無料お試し期間 | 30日間 | 1か月間 | 最大2か月間 |
当事務所ではマネーフォワード クラウド会計をおすすめしています。会計だけでなく経費精算・請求書・給与計算まで一つの契約に含まれており、バックオフィス全体を効率化できる点が中小企業に適しています。
導入するときに気をつけたいこと
経理担当者への教育を計画する
新しいソフトを導入しても、使う人が操作を覚えなければ定着しません。導入初期に操作研修の時間を確保し、マニュアルを整備しておくことが成功の鍵です。特定の担当者だけが使える状態では、属人化の問題が形を変えて残るだけです。
既存のExcel帳簿からの移行手順を決める
「新年度からクラウドに切り替えればいい」と考えがちですが、前期のデータがなければ前年比較ができません。少なくとも直近1期分の残高は移行しておきましょう。移行作業は想定以上に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールを組んでください。
会計事務所との連携設定を最初に済ませる
自社だけで設定を進めた結果、顧問税理士が使っているシステムとうまく連携できなかった、というケースは珍しくありません。導入前に税理士と相談し、データ共有の方法を確認したうえでソフトを選ぶのが安全です。
勘定科目と部門コードのルールを統一する
複数の担当者が入力する場合、勘定科目の使い分けや部門コードの付け方がバラバラだと、集計結果が信用できなくなります。導入時に仕訳辞書と入力ルールを整備し、全員で共有しておきましょう。
中小企業ならではの活用ポイント
月次決算の早期化
クラウド会計ソフトと銀行API連携を組み合わせれば、月末の入出金データが翌営業日には取り込まれます。仕訳の自動提案を活用し、翌月5営業日以内に月次決算を締める体制を目指しましょう。経営判断のスピードが格段に上がります。
経理の属人化防止
クラウド上にデータが集約されていれば、担当者が不在でも別の人が状況を確認できます。操作ログや仕訳履歴が残るため、引き継ぎもスムーズです。「あの人しか分からない」という状態から脱却する第一歩になります。
当事務所のサポート
「会計ソフトを入れてみたけど、初期設定がよくわからない」「部門管理の設計をどうすればいいか迷っている」という方は、お気軽にご相談ください。当事務所では、会計ソフトの選定から導入設定、運用ルールの策定、経理担当者への操作研修まで一貫してサポートしています。
